一生の宝物になりました。
2020年12月18日 10時52分
その日は、まるで私たちの門出を祝福してくれているかのような、気持ちの良い晴天の日でした。
結婚式当日。何度も吟味して選んだお気に入りのウェディングドレスを着付けしていただき、プロの方によるヘアメイクを施していただき、
式直前にかけこみで行ったブライダルエステの甲斐もあってか、自分でいうのもなんだけれど、ほんとうにびっくりするぐらい綺麗にしていただきました。
(いつもジーパンにTシャツ、化粧っけも色気もないわたしだったので、余計にギャップがあったのです。)
母はそんな私の晴れ姿をみて、「あんた、ほんまにきれいやで」と何回も言ってくれて、ドラマのワンシーンのようなセリフに、
嬉しいやら恥ずかしいやらで、なんともいえないくすぐったい気持ちだったのを思い出します。
ウェディングフォトは、「当日はバタバタするから」と前撮りをされる方も多いようですが、わたしたちは予算の都合もあったし、
また 当日の臨場感のある姿をそのまま撮影して欲しい、という想いもあり、当日の撮影を希望したのですが、鏡に映る自分の姿を見て、
「ああ、今日にしてもらって、ほんとうによかったなあ」としみじみ思ったのでした。
そうこうしているうちに、タキシードを着せてもらった主人が現れました。
身長差がほとんどないので、なんと6センチアップの上げ底靴を履いての登場です。
あとにも先にもあんなに背の高い主人の姿をみるのはあれが最後だとおもいます。(ちなみにわたしは当然、ドライビングシューズのようなぺたんこ靴でした。)
背が高く、少し凛々しくなった主人と腕を組み、スタジオブースへ。
スタジオでは カメラマンさんはもちろん、ヘアメイクさん、介添えさんがみなさんでリラックスできる雰囲気をつくってくださいました。
とはいえ なかなか綺麗な姿勢がむずかしく、緊張で自然な笑顔もできず、何回も何回も撮影していただきました。
成人式や大学の卒業式の時にも 写真館で撮影をしていただいたけれど、そのときよりもずっと緊張したのを思い出します。
ウェディングドレスの撮影が終了したら、ほっと息つく暇もなく、親戚挨拶、挙式、披露宴・・・と めまぐるしくスケジュールはすぎて行き、
お色直しの際に もう一度写真撮影です。
ウェディングドレスはほんとうに悩みましたが、お色直しのカラードレスは ほぼ一目惚れ、小花の散りばめられたピンク色のほんとうにかわいいドレスでした。
朝からの緊張の連続で疲れも出てきていましたが、ヘアメイクも整えなおしていただき、かわいいドレスを着せていただいて、テンションが再度アップしました。
ヘアメイクをしていただいているときに「ご主人様は衣装の変更が無いようですが、髪型だけ、変えさせていただきましょうか?」というご提案をいただきました。
あまり深く考えず「じゃあ、お願いします」と適当に答えたら、写真スタジオに現れたのは 髪をオールバックにされた主人でした。
普段あまり見ない姿に少し笑いをこらえながら、二度目の撮影をしたのを思い出します。
そんなふうにして怒涛の結婚式、写真撮影、披露宴がなんとか無事終わり、新婚旅行からも無事帰ってきて、少し抜け殻のようになっていたときに、
出来上がった写真が手元に届きました。お姫様のようにしてもらって、家族や友人、同僚に祝福してもらった夢のような一日。
あの2枚の写真を見ると思い出されます。少し気恥ずかしい感じもあるけれど、やはり撮影してもらってよかったな、と思います。一生の宝物になりました。